2004年8月29日(日)「しんぶん赤旗」
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日本共産党の市田忠義書記局長は、二十八日放映のCS放送・日本文化チャンネル桜の「政党は主張する」に出演し、沖縄県宜野湾市の沖縄国際大学で起きた米軍ヘリ墜落事故について、「しんぶん赤旗」の藤田健・政治部副部長の質問に答えました。
このなかで市田書記局長は、「(普天間基地がある)宜野湾市民はつねに命の危険と隣り合わせで暮らしているという重大な事態があらわになった事件だった」と指摘。事故機からの放射能漏れの疑いについても、米軍は事実関係を公表すべきだとのべました。
そのうえで、事故後の世論調査で普天間基地の「県内移設」反対が81%に及び、沖縄北部の辺野古沖に新基地を建設することへの賛成はわずか6%だったことを指摘。「普天間基地の閉鎖・撤去、新基地建設・基地たらいまわしをやめるべきだ」と強調しました。
また、米軍が事故現場を封鎖したり、県警の現場検証を拒否したことを強く批判。「米軍機の管理権が仮にアメリカにあるとしても、周辺の住民が命の危険にさらされたわけだから、日本の警察・行政当局が現場検証、事故究明をやる権利は当然ある」とのべ、米軍に治外法権的な特権をさだめた日米地位協定からみても、米軍の横暴なやり方は許してはならないと強調しました。
一九七七年に母子三人が死亡した横浜市緑区での米軍機墜落事故などでは、少なくとも日米共同での事故原因調査や現場検証が行われたことを指摘しました。
さらに、当初、沖縄県知事や宜野湾市長との面会を拒否した小泉首相の対応について、「国民の命が脅かされているときに、夏休みを理由に会わない、その神経を疑う」と批判。その背景に、無法なイラク戦争を支持し、軍事占領の共犯者となっていることがあるのではないかとのべました。
市田氏は、今度の事件が二つのことを明らかにしたと指摘。一つは、日米安保条約にもとづくアメリカいいなり政治が日本国民をどういう方向に導くかを残念な形であらわにしたことと、日本政府が国民の生命・財産よりも米軍の方が大事だという売国的政府だということをあらわにしたとのべました。
そして、「日本の主権、国民の生命・財産がかかっている大問題として、国会でも取り上げるし、国民運動も大いに盛り上げていく」と決意を語りました。