2004年9月3日(金)「しんぶん赤旗」
社会保険庁が昨年度までの五年間に、職員のレクリエーション費七千六百万円のうち、厚生年金保険料から二千五百万円、国民年金保険料から二千五百万円の計五千万円を支出していたことが分かりました。そのなかには、野球観戦や「ライオンキング」の鑑賞券も含まれていました。
これは日本共産党の小池晃参院議員が入手した資料で判明したもの。
それによると、埼玉社会保険事務局はレクリエーションとして二〇〇〇年度から二〇〇三年度にかけ、クラシック音楽鑑賞四回(二百七十一人)、野球観戦三回(十二人)、ミュージカル鑑賞一回(三十人)、狂言鑑賞一回(五十五人)を実施しました。
チケット代は参加した職員の負担はなしで、その一部は国家公務員共済組合が出し、残りの六十三万七千円を年金保険料から支出していました。
年金事務費を年金保険料の積立金から流用することは、一九九七年の財政構造改革法の特別措置に盛り込まれたものですが、これを社会保険庁は拡大解釈、社会保険庁長官の交際費や職員のレクリエーション代にまで支出したもので、批判を浴びています。厚労省は流用問題の取り扱いは、年末までの予算編成過程で検討するとしています。