日本共産党

2004年9月4日(土)「しんぶん赤旗」

ウクライナ撤兵へ

イラク総選挙後の可能性


 【モスクワ=田川実】ウクライナのヤヌコビッチ首相は二日、イラクを訪問。駐留するウクライナ部隊を、来年初めまでに予定されているイラク総選挙後に撤退させる可能性を示しました。

 イラクのアラウィ首相との会談後、記者団に語りました。ヤヌコビッチ氏は、総選挙後は状況が軍事から政治的段階に入るとして、「(駐留の)現実的な期限は見えている」と指摘。「国の安定状況を見ながら」との条件付きながら、「段階的に(撤退)問題を解決する」と述べました。

 また、「国の状況が安定し、それをわれわれも実感できれば、すぐにでも部隊の撤退を開始する」と強調しました。

 ウクライナには八月、ラムズフェルド米国防長官が訪問し、クチマ大統領らと会談。ウクライナは九月の兵士交代の際に百四十六人を増員し、部隊は計千七百二十二人になりました。

 イラクでは四番目の外国軍の規模で、北大西洋条約機構(NATO)加盟国以外では最大。昨年八月の派兵以来、八人が戦闘などで死亡、二十人が負傷しています。

 ヤヌコビッチ首相は十月に行われる大統領選挙に立候補しています。このほか立候補している野党のユーシェンコ・われらのウクライナ党首やシモネンコ・ウクライナ共産党党首らは、駐留再検討や部隊引き揚げを主張しています。



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