2004年9月14日(火)「しんぶん赤旗」
日本共産党の市田忠義書記局長は十二日、米軍の都市型戦闘訓練施設の建設が強行されている沖縄・金武町伊芸区を訪れ、同施設建設に反対する住民らと懇談し、激励しました。
米軍は五月、米海兵隊基地キャンプ・ハンセン内の射撃場レンジ4に都市型戦闘訓練施設の建設着工を強行。現在、本体工事にまで進んでいることが確認されています。
レンジ4は、同町伊芸区に隣接し、住宅地までの距離はわずか三百メートル。同町は、町をあげて建設反対を求めています。
市田氏らは、伊芸区公民館で池原政文区長や建設に反対する同区の行政委員のメンバーらと懇談。市田氏は、米軍がグアムで都市型訓練施設を建設しようとした際に、商業施設が近いことから中止したことをあげ、「アメリカで危険だとされた施設を持ってくるとは許せない」と強調。安全対策をとるとして、建設を容認する日本政府の姿勢を「命よりアメリカが大事だというものだ。最高の安全対策は施設をつくらないことだ」と批判しました。
池原区長は、今でも銃口を固定し安全対策をとっているはずなのに、流弾事故が頻発していると説明。都市型訓練施設の場合、銃口が固定されない危険があるとのべ、「訓練施設は、絶対につくらせてはいけない」と訴えました。
自宅に流弾が飛びこみ、家族がケガをした経験をもつ小波津捷子行政委員は「私はおびえています。伊芸区は戦場になってしまう。国会で建設中止を要求してください。お力を貸してください」と訴えました。
市田氏は、日本政府が国益のためと建設を容認していることについて「この施設はイラクでのような罪なき人々を殺す訓練のためのもの。中東は日本に親近感を持っていたが、こんな施設がつくられ、イラクへ出撃すれば、日本の国益も損ねる」と語りました。
懇談後、住民らが立てた監視塔で、建設現場を視察しました。