日本共産党

2004年9月16日(木)「しんぶん赤旗」

海外派兵、本来任務に

安保防衛懇

月内報告書向け論点整理


 小泉純一郎首相の私的諮問機関「安全保障と防衛力に関する懇談会」(座長・荒木浩東京電力顧問)は十五日の会合で、第二次論点整理をまとめ、月内の報告書提出に向けて意見集約に入りました。「論点整理」では、海外派兵を自衛隊の本来任務に位置付ける考え方を前面に打ち出しています。

 「論点整理」は、これまでの九回の会合で出た特徴的なメンバーの意見をまとめたものです。

 国連平和維持活動(PKO)などの自衛隊の海外派兵について「運動競技会に対する協力と同様の位置付けになっているのはおかしい」とし、「本来任務」への格上げを要求した意見を紹介。

 「今後の防衛力のあり方」として、「国際的な任務へ対応するための長距離輸送能力などは今後重視していくべき」としています。

 海外派兵の必要性について、「国際的な安全そのものが我が国の国益という考え方が必要」などと強調し、“国益を守るため”という考え方を押し出しています。

 「日米安保条約に基づく同盟関係は重要」などと、日米同盟の重要性を強調しているのも特徴です。

 憲法のもとで、海外への武器輸出を禁じた「武器輸出三原則」について、「全面禁止は不合理」などと、見直しを提言する意見もあげています。

 懇談会は十七日にも引き続き会合を開き、一九五七年に閣議決定された「国防の基本方針」の扱いなどについて論議する予定です。



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