2004年9月17日(金)「しんぶん赤旗」
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「改悪年金法はとうてい認められない。運動はやめるわけにはいかない」と東京の「年金改悪反対・年金制度の充実を求める世田谷連絡会」は年金改悪法が通ってからも、新たに署名や学習会に取り組んでいます。
同連絡会は三月に地域に住む多くの著名人の賛同をえて結成され、駅頭宣伝・署名や国会前座り込みなどをしてきました。
「改悪が強行された後の会議でも、これで終わりという感じではなかった」と金子民夫事務局長。「国会では保険料を上げて給付は下げる議論だけだった」と、政府の「保険料には上限」「給付は50%を確保」という宣伝がうそであり、出生率が予想よりも悪く前提から崩れてしまっている年金改悪法を批判。「私たちのところには、『二十年保険料を払ったけどもらえない』『こっちは二十三年だ』という声がくる。二十年、二十三年払いつづけても無年金。生活していけない人がたくさんいる。本当の年金改革は無年金、低年金の人が生活できるようにすること」といいます。
九日には、四回計画している学習会の三回目が行われ、社会保険労務士で年金コンサルタントの長谷川陽子さんが「どうなった? どうする! 私の年金」と題して講演。参加者の質問にも答えました。長谷川さんは年金相談で寄せられた例なども示し、年金改悪法の中身を説明しました。
参加者からは「税金はきちんと払わされるのに、年金でもそんな(申請しなくてももらえる)制度にできないのか」などの意見が出され、長谷川さんは「年金は、国民全員にかかわってくるもの。自分のこととみんなが思ってくれるように私もがんばっています。自分が本当にいいと思える年金制度にするためには、みんなで運動していくことが大切」と答えました。
金子事務局長は「反対だけじゃだめ。どうしたら制度が充実していくのか、意見の違う人たちとも幅広くみんなで話し合っていくことが大事」と話していました。