日本共産党

2004年9月21日(火)「しんぶん赤旗」

国民増税 議論を再開

政府税調 きょうから

定率減税廃止

消費税2ケタ


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 首相の諮問機関である政府税制調査会(会長・石弘光一橋大学長)は二十一日から、二〇〇五年度税制「改正」に向けた議論を再開します。焦点となるのは所得税・住民税の定率減税の廃止・縮小や消費税増税にむけた取り組み。暮らしのための予算切り詰めの上に、小泉内閣が進める新たな負担増=増税が国民を待ちうけています。

 所得税と住民税から一定割合の税額を差し引く定率減税は、一九九九年度の税制「改正」で景気対策として導入されました。政府税調は二〇〇二年六月の基本方針で定率減税廃止の方向を明示し、自民、公明両党の〇四年度税制「改正」大綱は、〇五年度、〇六年度に「廃止・縮減」することを打ち出しました。

 定率減税が廃止されると国民全体の税負担は年間約三兆三千億円増加することになります。

 政府税調の石会長は、「定率減税の問題にある程度めどをつけておかないと、(消費税増税の)議論はできにくい」(一月十六日の会見)と発言。〇五年度税制「改正」に向けた議論で、定率減税廃止・縮小の方向を明確にし、〇七年度からの消費税引き上げの布石にする構えです。

 〇四年度与党税制「改正」大綱は、「〇七年度を目途(めど)に消費税を含む抜本的税制改革を実施する」と消費税増税の方向を明記しました。

 政府税調の中期答申(〇三年六月)は、二ケタ増税を主張。日本経団連もくりかえし、〇七年度から消費税を10%に引き上げることを提案しています。税率が現行の5%から10%に引き上げられると、新たな負担増は年間約十二兆円に達します。

 小泉内閣がすでに決めた国民負担増は、十月以降、厚生年金保険料の引き上げを皮切りに連続的に国民に襲いかかります。消費税増税がたくらまれている〇七年度までに国民に押し付けられる国民負担増は、年間約三兆円に達します。

 巨額の負担増は、さらに消費を冷え込ませ、景気の悪化と税収減を招くものです。



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