2004年9月22日(水)「しんぶん赤旗」
米ニューヨークからの報道によると、小泉純一郎首相は現地時間の二十日、同行記者団の質問に答え、イラクの大量破壊兵器は発見できないとしたパウエル米国務長官の証言やイラク戦争を「違法」としたアナン国連事務総長の発言について「そうは思わない。解釈の違いは国によってあるが(イラク攻撃を支持した)日本の判断は正しかった」と開き直りました。
イラクの大量破壊兵器をめぐってはパウエル長官が「いかなる備蓄も見つかっておらず、将来も見つかりそうにない」と議会証言(十三日)。アナン事務総長はイラク戦争は「国連憲章に照らしても違法」と言明(十五日)し、小泉首相が戦争支持の大義としてきた根拠も、イラクへの自衛隊派兵の大前提も崩れています。
これに対し首相は、記者団に対し「イラクは大量破壊兵器を(過去に)使用した」などと弁明。しかし、首相が戦争支持の最大の理由として、大量破壊兵器の「保有」を断言、その後も「いずれ見つかる」と繰り返していたことなどには一言も触れることができませんでした。