2004年9月25日(土)「しんぶん赤旗」
山口県の岩国民主商工会(植野友行会長)は二十四日、岩国社会保険事務所(寺崎洋一所長)が、国民年金保険料を払わなかったとして、民商会員の田坂誠さんと田坂幸人さんの、生命保険解約払戻金金額の支払請求権を差し押さえた問題で、二人の信用回復と損害の救済を求める申し入れをおこないました。
申し入れは、二人に対して「最終催告状」を送付した理由、「財産調査」をおこなった時期・調査先、生命保険を差し押さえた理由などの回答を求めました。
応対した寺崎所長らは、「二〇〇二年度の保険料が未納であり、度重なる催促でも納入しなかったので生命保険を差し押さえた。最終催告状を発行したのは三十件、そのうち財産調査をおこなったのが八件で差し押さえを実施したのは四件。法律にしたがっておこなったことであり、謝罪も損害の救済もできない」と回答しました。
植野会長らは、「預貯金があれば生命保険を差し押さえなかったと言ったが、預貯金と生命保険は同等に扱うべきでないし、正常なやり方ではない。生命保険は絶対に差し押さえしてはならないものだ」と追及。「今後は慎重に対応したい」と寺崎所長は答えました。
田坂幸人さんは、「保険料の納付を約束し、二カ月分を二回払っている。延滞金について納得がいかないので支払いを中断した。払う意思はあるにもかかわらず生命保険を差し押さえたのは許せない」と語っていました。