2004年10月1日(金)「しんぶん赤旗」
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【ブライトン=西尾正哉】「ブレア首相は辞任せよ」。英労働党大会が開催されている同国南部のブライトンでイラク戦争に抗議し、英軍の即時撤退を要求するデモ行進が二十九日行われ数百人が参加しました。
デモ参加者は、「ブレアはウソつき」「ブレアは辞任せよ」などと書かれたプラカードや横断幕を持ち、大会会場前の海岸沿いの道路約一キロをデモ行進。会場前でシュプレヒコールをあげました。
ブレア首相は二十八日の演説で、イラクが大量破壊兵器を保有していたとの証拠は虚偽だったと認めましたが、「イラクはより安全になった」などと居直ってイラク戦争強行を正当化しました。
長年の労働党員で今年になって党を離れたというロンドンから参加のマギー・リッチマンさん(63)は「ブレアはウソつきだ。俳優のように演技をする。イラクが大量破壊兵器を保有していないことを知っていながら、それをゆがめて戦争をした。辞めるべきだ」とのべました。
二年間東京で英語を教えていたこともあるフェリシティ・ヒューズさんは、「ブレアはウソをついたから辞任すべきだ」と強調。東京でイラク反戦デモに参加したというヒューズさんは「平和憲法をもつ日本がイラクに自衛隊を送るのは本当に恥ずべきことです。日本の新聞などメディアは、何が起こっているか真実を国民に伝えていない」と批判しました。
デモに先立つ集会では、イラク南部のバスラから、米空爆で脚を失ったザイナムちゃん(11)が参加。「イラクはいまも危険です。子どもも誘拐されるなど学校にも行けません」と窮状を訴えるとともに「自分のような子どもを救いたい」と語りました。