2004年10月3日(日)「しんぶん赤旗」
【ワシントン=浜谷浩司】イングランド米海軍長官は一日、弾道ミサイルを追跡する複数の高性能イージス艦を日本海に配備し、パトロールを開始したことを確認しました。イージス艦は米国のミサイル防衛戦略の柱をなし、先制攻撃戦略の重要な構成要素です。
同長官は記者会見で「年末までの実施を約束したように、(弾道ミサイル)追跡能力を持つイージス艦を配備した」と述べました。隻数など配備の具体的内容は明らかにしませんでした。
米海軍は初期段階として、年末までに五隻のイージス艦を日本海や太平洋に配備する計画。第七艦隊に所属する「カーティス・ウィルバー」「ジョン・マケイン」「フィッツジェラルド」の名前が挙がっています。
これらは性能向上のための改修が実施されています。「フィッツジェラルド」は作業を終え、九月三十日に米海軍横須賀基地(神奈川)に入港したばかりです。横須賀基地が拠点となる可能性が高いとみられています。
イージス艦は、北朝鮮による弾道ミサイル発射を発見、追跡し、アラスカ州とカリフォルニア州の迎撃ミサイル基地に情報を伝達します。
自衛隊は、ブッシュ政権のミサイル防衛計画への協力を進めつつあり、今回のイージス艦配備により、日本は、この米戦略にますます深く組み込まれていくことになります。