2004年10月11日(月)「しんぶん赤旗」
国民年金の保険料を一カ月分以上納めていない「督促対象者」が昨年度までの二年間で約一千万人もいることが十日、会計検査院の調べで分かりました。同年金の加入者は自営業者や学生ら二千二百万人余(昨年度現在)で、その割合は全体の45%。滞納額は最も少なく見積もっても約千三百億円に上るといいます。
国民年金の保険料の徴収事務は二○○二年四月に全国の市区町村から同庁の出先機関である社会保険事務所に移管されましたが、この際、年金加入者の電話番号などが個人情報に当たることを理由に引き継がれませんでした。このため、従来行われていた電話による督促が十分できなくなったといいます。
また、保険料の口座振替制度や低所得者の保険料を半額免除する制度も新たに設けましたが、いずれも十分に機能していなかったとされます。