2004年10月16日(土)「しんぶん赤旗」
沖縄県北谷町の民家に侵入し、二十代の女性を暴行したとして、沖縄署は十五日、性的暴行と住居侵入の容疑で那覇市仲井真、米軍属ダグ・トンプソン容疑者(34)を逮捕しました。同容疑者は「やっていない」と容疑を否認しています。
調べによると、トンプソン容疑者は八月二十二日午前一時五十分ごろ、沖縄県北谷町の民家に侵入し、一人で寝ていた女性を暴行した疑い。女性の家族は当時、外出中でした。女性は帰宅する家族のため、玄関の鍵を掛けていなかったといい、沖縄署はこの玄関から侵入したとみて詳しい状況を調べています。
女性は事件直後に一一○番。「薄暗くて顔しか見ていないが、知らない外国人風の男だった」などと話したため、同署は似顔絵を作成するとともに、米軍捜査機関に情報提供などの捜査協力を求めていました。
同署の調べでは、トンプソン容疑者は、米軍嘉手納基地内の陸・空軍物品販売所に勤める自動車販売員。
日本共産党の赤嶺政賢衆院議員は十五日、沖縄県北谷町でおきた米軍属による女性暴行事件について、「沖縄では、米軍人や軍属による婦女暴行事件、住居侵入事件が日常茶飯事のように繰り返されています。そのたびに『綱紀粛正』がいわれるが、それが守られたためしはなく、平穏な市民生活と米軍基地が絶対に両立しないことを示しています。犯人への厳罰と地位協定の抜本見直しが急務です。さらに、米軍基地の完全撤去、基地のない平和な沖縄の実現を強く求めていきたい」と語りました。