日本共産党

2004年10月18日(月)「しんぶん赤旗」

介護保険料月4000円超に

65歳以上

06年度改定見通し 厚労省試算

2割超す大幅引上げ


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 厚生労働省は、65歳以上のお年寄りが支払う介護保険料の全国平均が、2006年度の次期改定で1人月4000円を超えるとの見通しを、17日までに明らかにしました。介護サービスの利用増が理由。現在の月3293円に比べて2割を超える大幅引き上げとなります。

 介護保険料は三年ごとに見直されます。次期(第三期)改定は、〇六―〇八年度の三年間の保険料を決めるもの。高齢者への介護保険を運営している全国の市町村は現在、改定の基礎となる介護サービスの利用量の推計作業(給付見通し)をすすめ、〇五年度中に事業計画にまとめます。

 厚生労働省は、年率10%程度で伸びている給付実績をもとに次期保険料を試算しました。

 高齢者の保険料は所得に応じて五段階(一部六段階)に分かれ、本人が住民税非課税の場合に平均額(基準額)を負担することになります。

 住民税課税世帯になると、25%増、50%増の二段階で平均額に上乗せされます。引き上げ後の保険料が全国平均四千円として、25%増でも五千円、夫婦だと一万円もの負担になります。

 世帯の全員が住民税非課税者の場合、25%減とされますが、それでも月三千円の保険料。夫婦で月六千円にもなり、低所得者に重い負担をかぶせる介護保険の構造的欠陥をいっそうひどくすることになります。

国は減免制度つくれ

 介護保険制度スタート(二〇〇〇年度)のときの保険料は平均月二千九百十一円で、〇三年度に現行額へ13%引き上げたさい、高齢者からは「年金は減らされたのに、これでは暮らせない」など苦情が相次ぎました。新たな年金改悪に追い打ちをかける保険料引き上げは、高齢者の生活を追い詰めることになり、低所得者への実効ある減免制度を国としてつくることが急務です。



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