日本共産党

2004年10月19日(火)「しんぶん赤旗」

米海兵隊の矢臼別移転問題

恒久基地化反対の声を

紙、小泉氏 地元4町長と懇談


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石本浜中町長(右端)と懇談する(左から)小泉、紙氏と宮内氏(手前)=18日、北海道・浜中町

 日本共産党の紙智子参院議員は十八日、沖縄の米海兵隊部隊の陸上自衛隊矢臼別演習場(北海道)への移転問題で現地調査に入り、演習場を抱える別海、浜中、厚岸の三町と、近隣の標茶町を相次いで訪問、四人の町長とそれぞれ懇談しました。小泉親司・党基地対策委員会事務局長、宮内聡・党国会議員団北海道事務所長らが同行しました。

 紙氏は懇談で、移転問題について「沖縄の海兵隊基地では事故や犯罪が頻発している。(これまで矢臼別演習場で行われてきた海兵隊の)一時的な演習と、部隊が常駐することとはまったく質が違う。恒久基地はだめだという声をともに上げていきたい」と述べました。

 別海町では、佐野力三町長が応対し、「北海道と(別海、浜中、厚岸の)三町で、矢臼別の米軍訓練を固定化するのはだめだということで一致している」と指摘。一方で「国からは一切(移転の)話はない。どういう内容かはっきりすれば、議会、住民の方と相談して町の態度を明らかにする」と述べました。

 浜中町では、石本豊町長が「わが町は、酪農と漁業の一次産業で成り立っている町だ。演習場周辺は酪農地帯で、海兵隊が来れば営農できなくなる(危険がある)。町の産業を守ることが一番で、(移転には)絶対反対だ」と表明しました。

 厚岸町の若狭靖町長は「自治体には住民の安全、治安を守る責任がある。防衛問題は国の専管事項だが、地元の意思を無視していいというわけではない。国から(移転案について)話がないのは残念だ」と述べました。

 演習場で行われる実弾砲撃の着弾点に近い標茶町では、今西猛町長が応対。自衛隊の砲撃演習で役場の窓ガラスがビリビリ揺れたり、学校の運動会の放送が聞き取れない事態が起こっていることなどに触れ、「(海兵隊の移転には)明確に反対していく」と表明。「平和と憲法を暮らしの中で見据えていかなければならない」と述べました。



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