2004年11月1日(月)「しんぶん赤旗」
平和を考え行動しようと学者や市民がつくる地球平和ネットワークが主催する「平和への結集」第二回シンポジウムが三十一日、都内で開かれ、イラクでイスラム武装組織の人質となっていた香田証生さん殺害事件をめぐり自衛隊撤退を求める発言が相次ぎました。
NGO「グローバル・ピース・キャンペーン」代表のきくちゆみさんは「小泉首相の『テロに屈しない。撤退はしない』という発言で、時間稼ぎと交渉の道が閉ざされた」と批判。
参加者からも政府の無策を追及する声が出されました。会場で確認された「緊急声明」では、政府が速やかに「自衛隊の撤兵」をおこなうよう求めました。
元レバノン大使の天木直人さんは「香田さんの遺体が米国国旗に包まれていたことの意味は大きい。小泉政権の米国加担の政策によって、日本の安全保障はかつてないほど損なわれた。いま日米同盟そのものが日本にとって最も危険な存在となりつつある」とのべました。
主催者の小林正弥千葉大教授は「十二月に期限となる自衛隊派兵期間延長を阻止するために力を尽くそう」と呼びかけました。