2004年11月10日(水)「しんぶん赤旗」
二十代、三十代の若手を中心とした全国九十九人の弁護士が九日、「9の日憲法アピール法律家の会」を結成し、東京・千代田区の東京地裁前で宣伝をしました。
「法律家の会」は、強まる改憲の動きや自衛隊のイラク派兵は、武力によらない紛争解決をめざす日本のあり方を根本的に転換し軍事優先の国家へ向かう道を歩むものであり、弁護士法第一条にうたわれた「基本的人権を擁護し、社会正義を実現する」との弁護士の使命とは相いれない、という思いからつくられました。日本の良心を代表する九人の文化・知識人が結成した「九条の会」の呼びかけに応えたものです。
宣伝後の記者会見で、会の賛同者に名を連ねた大山勇一弁護士は「法律家のなかでも九条の意義を広め、会の賛同者もさらに集めていきたい。憲法の諸原則の価値を実現し、憲法を守るという立場でがんばりたい」と語りました。毎月九日に九条アピール行動を実施することを決めています。
第一回目の東京地裁前での宣伝行動は約二十人の弁護士が参加し、「今こそ、憲法九条を社会に生かそう」と書かれた水色のチラシを配布。ギター持参で参加した会の賛同者、田場暁生弁護士(33)は、「政府は詭弁(きべん)を使って自衛隊のイラク派兵をしている。九条がなければ、イギリスなみの参戦をするでしょう。イラクの現状を語りながら憲法九条の意義を訴えていかなければ」と話していました。