2004年11月10日(水)「しんぶん赤旗」
【ワシントン=浜谷浩司】ラムズフェルド米国防長官は八日の記者会見で、ファルージャ総攻撃に関し、民間人の犠牲は大きいものにはならないとして容認する姿勢を示しました。今後さらにファルージャ以外の都市も攻撃する構えを明らかにしました。
同長官は、イラク暫定政府が民間人にファルージャからの退去を呼びかけたことなどをあげて、「民間人はトラブルに巻き込まれないためのあらゆる指示を受け取っている」と主張。米軍は市街戦の訓練がされていると強調し、「米軍に関する限り民間人の死者は多数にはならない」と断言しました。
同時に、ファルージャがイラク制圧の「最終段階ではない」と警告。マイヤーズ統合参謀本部議長も、今回が「武力を使う最後にはならない」「他にも機会がある」と述べました。
米軍部隊に従軍しているCNNテレビの記者は同日、人口約三十万のファルージャにはなおも十万人近い民間人がいるとみられるとし、民間人に多くの犠牲が出た場合、イラク国民とアラブ諸国の感情を大きく損なうと指摘しました。
米国内でも、ファルージャ攻撃はイラク戦争の中でも「最も残酷」なものとなるとの見方が強く、民間人の犠牲に懸念が高まっています。