2004年11月11日(木)「しんぶん赤旗」
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日本共産党の赤嶺政賢議員は十日の衆院イラク特別委員会で、自衛隊派兵先の「サマワは安全だ」などとする政府の説明はごまかしで、安全の保証はないと追及し、即時撤退を求めました。
赤嶺氏は、小泉純一郎首相が二日の本会議で示した自衛隊の活動を中止、退避、撤収する四つのケースのうち、「危険が迫って安全に活動を続けることがむずかしくなった場合」について、「具体的にはどういうことか」と追及。大野功統防衛庁長官は「具体的に説明せよといわれても、その能力がない」などと答弁しました。
赤嶺氏は「大臣が説明能力を欠いたら、派遣延長など国民に説明できない」と批判しました。
イラク全土に敷かれた「非常事態宣言」について、サマワで具体的な措置がとられた場合、「現地の安全性を検討する基準となるのか」と赤嶺氏がただしたのに対し、大野長官は「その時点で判断する」と明言を避け、「安全に努めている」と繰り返しました。
赤嶺氏は、自衛隊と同様の「人道復興支援」で派兵していたニュージーランドが迫撃砲の攻撃にさらされ、「危険すぎる。標的を探しているグループがごまんといる」として九月に撤退したことをあげ、「自衛隊の置かれている状況と差異はない。政府の『安全』という説明は納得できない」と批判しました。