日本共産党

2004年11月11日(木)「しんぶん赤旗」

イラク解決に逆効果

ファルージャ無差別攻撃

“国際法に違反” 緒方議員指摘


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質問する緒方靖夫議員=10日、参院イラク有事特別委

 日本共産党の緒方靖夫議員は十日の参院イラク有事特別委員会で、イラク・ファルージャへの総攻撃で、米軍が病院を制圧するなど国際法違反の無法を繰り広げていることを告発し、「軍事作戦を中止するよう米国政府に求めるべきだ」と迫りました。

 緒方氏は、米軍が今回の総攻撃を太平洋戦争の硫黄島上陸作戦に匹敵すると位置づけるなど「本腰を入れた戦争とみなしている」と指摘し、病院に押し入って医師やスタッフを拘束し、負傷者の援護を妨害したことを紹介。こうした行為を禁止している「ジュネーブ人道法の規定を尊重するのか」とただしました。

 外務省の吉川元偉中東アフリカ局長は「総攻撃に至る過程で市民に市外に退避を呼びかけた」などと米軍を擁護。「ご意見は承る」としか答弁できない町村信孝外相に、緒方氏は「米軍の作戦にその程度のことしか言えない。なさけない」と批判しました。

 緒方氏は、米軍が総攻撃の目的をテロリストの掃討・拘束としながら「武装勢力の一部はすでに移動した」と認めていることや、総攻撃の結果、イラク政権内部でも対立が表面化していることを指摘し、「力で押さえることは逆に作用している」と強調。アラブ連盟のムーサ事務総長が強い懸念を表明しているように「イラクだけでなくイスラム諸国全体に反米感情を植え付けるだけの結果となる。イラク問題の解決にとって逆効果だ」と強調しました。



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