2004年11月13日(土)「しんぶん赤旗」
イラク・サマワの自衛隊宿営地でロケット弾が着弾したり、倉庫が被弾したりするなか、陸上自衛隊第六師団(司令部・山形県東根市神町)を中心とする第四次イラク派兵が強行されようとしています。
今月五日の防衛庁による四次隊派兵命令を受け、第六師団を中心に、宮城、福島の各県を含め約五百人が三次に分かれ派兵される見込みで、第一陣は十三日にも仙台空港からサマワへ出発するとみられています。
神町駐屯地からは三百三十人で、山形県出身者は最多の約百八十人を占めています。派兵が近づくにつれ、駐屯地のある東根市内には、重い空気が広がっています。
戦争を経験したという市内の男性は、「時代が変わったというが、いまは戦前の雰囲気に近い。声には出せないが、行かせたくはない」と胸のうちを語りました。
隊員の家族や親せきからは「最近のイラク報道を見ていると本当に大丈夫なのか」「家族への説明会では、歓迎されているとか、いいことばかり言われた。不安な気持ちを息子に言えないでいる」との声も聞かれます。
「有事法制を許さない山形県連絡会」は、街頭での宣伝をはじめ、山形県知事や第六師団司令部に派兵に反対し、中止するよう繰り返し申し入れてきました。
三十四団体が共同のよびかけで開かれた「神町自衛隊のイラク派兵に反対する10・30東根集会」には約三百人が参加し、「新潟へ行き震災被災者を助けることこそ自衛隊の本来の任務」との訴えに大きな拍手が起きました。