日本共産党

2004年11月26日(金)「しんぶん赤旗」

「九条の会」札幌講演会に4千人

“憲法もっと知らせよう”

ロビーも埋めつくす


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会場を埋め尽くし、3氏の話を真剣に聞き入る参加者=25日、札幌市民会館

 「今日聞いた話を、周りの人たち、生徒に話したい」(高校教師、二十八歳)――。「九条の会」主催の札幌講演会が二十五日、札幌市の札幌市民会館ホールで開かれ、この秋以降一、二を争う寒波の中、会場は超満員の四千人で熱気にあふれました。会場に入れず帰った人も数百人にのぼりました。奥平康弘、小田実、鶴見俊輔の三氏が講演しました。

 現地の運営は、北海道教職員組合、ピースネット、安保破棄諸要求貫徹北海道実行委員会などで構成する「『九条の会』札幌講演会を成功させる会」が実施。遠く十勝から大型バスで来た人たちをはじめ、道内各地からも参加し、開場前から千数百人の列ができました。若い人たちの姿も目立ち、ホールに入れなかった参加者がロビーの大型モニター前で車座になり、真剣な表情で講演に聞き入りました。

 奥平氏は、「現実に合わせて憲法を変えるというその“現実”という魔術のような言葉について考えよう」と提起。「その現実は政府によって作り出されたもので、変えられないものではない。“現実”という言葉に言い負かされないで、憲法を世界にどう生かすか積極的に考えていこう」と呼びかけました。

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会場のロビーには座布団を敷き詰め座る人や、2階に続く階段まで埋めて食い入るように話を聞く人たち=25日、札幌市民会館

 小田氏は、「いまアメリカの民主主義は支配の道具になっている」と指摘。「われわれの民主主義は平和主義と結びついた民主主義であり、この平和憲法は日本だけでなくアジアと世界のためのもの」と訴えました。

 鶴見氏は、「十五歳でアメリカに渡った私にアメリカはよくしてくれた。今、アメリカは全体主義に変わろうとしており、日本はアメリカの腹の中にいるけれども、一人になっても憲法を前に進めたい」と語りました。

 北海道大学一年の女性(19)は「九条が変えられるのは本当に危険だと思い参加しました。これだけ多くの人が参加しているなんて正直びっくりしました。私も九条を知らない人に知らせたい」と語りました。



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