2004年11月29日(月)「しんぶん赤旗」
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日本共産党の志位和夫委員長は二十八日、テレビ朝日の「サンデープロジェクト」に出演し、十二月三日に会期末を迎える臨時国会の対応などについてのべました。
このなかで志位氏は、小泉内閣が国民へのまともな説明もなく、国会閉会後にイラクの自衛隊派兵延長を閣議決定しようとしている姿勢を批判。「(国会会期の)延長は必要だ。野党三党で求めていくべきだ」と主張しました。岡田克也民主党代表、福島瑞穂社民党党首も会期延長を主張しました。
日本共産党の志位和夫委員長は、二十八日に出演したテレビ朝日「サンデープロジェクト」で、「政治とカネ」の問題やイラク問題など会期末を迎えた臨時国会の対応について発言しました。
自民党の資金管理団体「国民政治協会」を経由した日本歯科医師連盟(日歯連)による自民党議員への迂回(うかい)献金問題でのとりくみを問われた志位氏は、日本共産党として迂回献金の裏付けにつながる日歯連あての国政協発行の領収書などを国会に提出し、追及したことを紹介。
さらに、自民党旧橋本派に渡った一億円のヤミ献金問題で、受け取ったとされる橋本龍太郎元首相でなく、会長代理だった村岡兼造前議員だけが起訴されたことについて意見を求められた志位氏は、「(司法の追及は)政治資金収支報告書に記載したかどうかの一点でのものだからだ。しかしその(村岡氏の)裁判の冒頭陳述を読んでも、一億円が事実上のわいろだったという認定がある。わいろだったら贈収賄の大問題として追及しなければならない。それは国会の仕事だ」とのべ、証人喚問で徹底糾明する必要性を強調しました。
志位氏は「自衛隊の活動するところは非戦闘地域だ」という小泉純一郎首相の国会答弁について「ひどい答弁だ。これでいくと、自衛隊が(イラクの)ファルージャに出かけていっても『非戦闘地域』になってしまう。こんな答弁を許すわけにはいかない」と批判。小泉首相が「成功させるべきだ」と支持したファルージャでの米軍の作戦では二千人を超える住民が虐殺されていることを告発し、「サマワが『非戦闘地域』かどうかという議論も重要だが、いま大事なのは、イラクの情勢の全体がどうなっているかを大きな視野から議論することだ」とのべ、自衛隊撤兵を求める立場を強調しました。
小泉首相の靖国神社参拝問題について志位氏は「外国から言われたから行くとか行かないという問題ではなく、日本政府の主体的判断として、(靖国神社が)戦没者を追悼する場所としてふさわしいかという判断をすべきだ」と強調。靖国神社は戦前、侵略戦争をすすめるシンボルだったこと、戦後も侵略戦争を「正義の戦い」とする立場にたっていることを指摘しました。いま同神社に展示しているゼロ戦(零式艦上戦闘機)の説明に「中国重慶で空前の成果をあげた」としているが、これを機に激化した重慶爆撃で二万人もの死者が出たという歴史の事実を示し、小泉首相の靖国参拝は「侵略戦争を肯定する立場にたっていることを、みずからの行動で示すものであり、内政問題にとどまらず、国際問題になるということを認識すべきだ」とのべました。