2004年12月7日(火)「しんぶん赤旗」
「九条の会」の小田実、三木睦子両氏が六日、京都市北区の立命館大学の「不戦のつどい」で、講演会・シンポジウム「戦わないという選択 憲法九条の持つ可能性」で講演し、学生や教職員、市民ら四百人がつめかけました。主催は、同大学の学生・院生、教職員、生協職員でつくる同実行委員会。
同つどいは、学徒動員など同大学の戦争協力を反省し、「二度とペンを銃に替えない」との決意を新たにするもので、今年で五十一回目です。
十月に発足した「立命九条の会」教職員よびかけ人の安藤哲夫元経営学部長、岩井忠熊元副総長、大南正瑛前総長や学生があいさつ。
講演で、三木氏は「日本を平和に、世界にむけて優しい静かな国にしていくためには憲法九条を守っていかなくてはいけない。一人ひとりに九条は守らねばならない条約だとわかっていただきたい」と力を込めました。
小田氏は「日本国憲法は世界平和宣言。世界全体のために存在する」と強調し、日本人の大半が戦争を知らないという事実こそ「平和憲法が世界の血なまぐさい現状を救って新しい未来を切り開く」ことを証明しているとのべました。
講演の後、両氏は大南氏と君島東彦教授を交えて、憲法九条による安全保障や国際貢献、また九条をどう生かすのかなど、九条の持つ可能性について議論し、会場とも意見交換しました。
同会事務局の井関貴子さん(21)は「九条を日本の国益や日米関係という難しい視点ばかりで考えていましたが、今日の話を聞き、普通に日本で幸せに生活したいと願う国民として、憲法を守ろうと訴えることに自信が持てたし、まわりに広めたい」と話していました。