日本共産党

2004年12月8日(水)「しんぶん赤旗」

首相トップに新組織

自民、改憲論議で仕切り直し


 自民党は七日、党憲法調査会がまとめた憲法改正大綱原案について、論議をやり直す方針を決めました。大綱の策定は来年五月以降に先送りされる見通しです。原案への参院側の反発に加え、中谷元・起草委員長が陸上自衛隊幹部に改憲案作成を依頼していた問題も発覚し、混乱が広がったためです。

 同党は同日の役員会で、小泉純一郎首相(党総裁)をトップとする新たな協議機関を設置し、改憲論議を仕切り直す方針を決定。調査会の大綱原案は、今後の議論の「資料」(幹部)と位置付ける方針で、起草委員会は廃止されます。最も重く憲法尊重擁護義務を負う首相が改憲案づくりのトップになるのは言語道断です。

 同党は結党五十周年に当たる来年十一月の改憲草案発表を目指しており、当初は年内に改憲大綱をまとめる方針でした。原案の撤回で改憲草案作成に向けたスケジュールの見直しが迫られることになります。来年一月の党大会では経過報告にとどめ、五月に最終報告をまとめる衆参両院憲法調査会の議論も見ながら改憲大綱をまとめる方向です。



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