2004年12月20日(月)「しんぶん赤旗」
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【ハイデラバード=小玉純一】インドの平和運動団体が呼びかけたインド反戦会議が十七―十九日の三日間、同国中南部アンドラプラデシュ州ハイデラバードで開かれました。インドの活動家、知識人ら約四百人と、十三カ国から招待された二十人の平和団体代表がイラク戦争・占領反対の国際行動や核兵器廃絶運動について討論しました。
英国の「戦争ストップ連合」のクリス・ナイネハム氏は、「インドがイラクに派兵しなかったのは重要だった」と述べ、ファルージャ攻撃への英軍の協力は「恥だ」としてブレア政権とのたたかいを進める決意を表明しました。
インドの平和活動家アチン・バナイク氏は、「ベトナム反戦運動がベトナム人民を無条件に支援したように、占領とたたかうイラク人民に無条件に連帯しなくてはならない。米軍の即時撤退を求めてたたかう必要があり、占領下の選挙を認めてはならない」と指摘しました。非政府組織(NGO)フォーカス・オン・ザ・グローバル・サウスのウォルデン・ベロ氏(フィリピン)は「ベトナム戦争がそうだったように、人々の運動のみが米軍をイラクから退却させることができる」と語りました。
今後の共同行動については、イラク開戦二周年にあたる三月二十日に各地で一斉に行動しようという呼びかけが出されました。フィリピンのハーバート・ドセナ氏は「イラク戦争でこれまで十万人が殺された。三月二十日に私たちが行動しなかったら間違ったメッセージを送ることになる」と訴えました。
すでに三月二十日の行動を決めたという米フレンズ奉仕委員会のジョゼフ・ガーソン氏は、イラク復員米兵やその家族による占領反対活動を紹介しました。
会議には日本平和委員会の千坂純事務局長と日本原水協の朝戸理恵子常任理事も参加しました。
千坂氏は分科会で、在日米軍基地がイラク戦争に使われていることを告発し、米軍基地撤去と自衛隊のイラク撤退を求める運動について報告しました。朝戸氏は全体会で、被爆六十年にあたる二〇〇五年の国際共同行動や「いま、核兵器の廃絶を」署名運動の推進について発言しました。
今年夏の原水爆禁止世界大会に参加したインドの活動家スクラ・セン氏も、核不拡散条約(NPT)再検討会議直前の来年五月一日の核兵器廃絶世界統一行動を呼びかけました。