2004年12月20日(月)「しんぶん赤旗」
イラクからの報道によると、十九日、首都バグダッドと中部のイスラム教シーア派聖地のカルバラ、ナジャフで銃撃や自動車爆弾により数十人が死亡しました。
首都の中心部では、選挙管理委員会の職員三人が射殺されました。目撃者によると、犯人は、三人の乗った車両を襲い、車から引きずり出した後、射殺したといいます。
イラク選管は現在、来年一月三十日に実施予定の暫定国民議会選挙を準備中。米占領下での選挙の妨害を狙ったものとみられます。
一方、カルバラでは、警察施設とバスターミナルの近くで自動車に仕掛けられた爆弾が爆発。病院関係者によると、十二人が死亡、三十四人が負傷しました。小型バス十台以上も破壊されたもようです。同地では十五日にも、シーア派の聖廟(びょう)近くで爆発があり、十人が死亡、四十人が負傷しています。
またナジャフでも、十九日、自動車爆弾による強力な爆発が起き、死者三十人、負傷者は六十五人となりました。
イラクでは米軍が十一月八日に始めた中部ファルージャ攻撃への反発から反米感情が拡大。米軍の占領下で進められている選挙についても、ボイコットの動きや阻止、混乱を狙った武装蜂起が広がっています。