日本共産党

2004年12月26日(日)「しんぶん赤旗」

介護保険

低所得者の負担軽減継続

党の要求実る 利用料や食費で


 介護保険導入以来「特別対策」として実施されてきた施設入所の低所得者対策が、二〇〇五年度も引き続き継続されることになりました。日本共産党の政策提案と国会での追及が実ったものです。

 この「特別対策」は、介護保険導入前から介護サービスを利用していた低所得者を対象にした負担軽減策です。導入前の自己負担額を上回らないように利用料や食費を減免。また、介護保険を利用できるかどうかの認定審査で「非該当」(適用外)、「要支援」(一番軽いランク)と認定されると介護施設の特別養護老人ホームなどを利用できなくなるところを、引き続き利用できるようにしています。特養ホームで自己負担の減免を受けた「特別対策」対象者は、〇二年度末で九万五千人を超えています。

 このうち、約三万人の人が自己負担なし、六万五千人を超える人が3%、5%の自己負担(現行制度は10%負担)で介護サービスを利用しています。「特別対策」がなくなると一気に二倍、三倍の負担増となるため、継続を求める声が高まっていました。

 政府は当初、来年三月いっぱいで「特別対策」を打ち切ると説明してきました。これにたいし日本共産党は十一月十八日発表の提案「小泉内閣による介護保険の大改悪をゆるさず、より良い介護制度にするために」で、「特別対策」の打ち切りは「行くあてもないままに、特養ホームを追い出される人をうみだしかねません」と継続を要求。小池晃政策委員長が同月三十日の参院厚生労働委員会でとりあげ、「行き場のない人を追い出すのは、人権にかかわる問題だ。実情をよく調査して、この人たちが路頭に迷うようなことは絶対にないような手だてをとるべきだ」と再検討を求めました。

 尾辻秀久厚労相は、打ち切りの是非や対策を含め「今後の検討課題としたい」と前向きに答弁。これを受けて、打ち切り方針が撤回されることになりました。



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