2004年12月27日(月)「しんぶん赤旗」 9条まもれ 草の根から職場の朝会で5分間学習「憲法の大切さ」伝える宮城県民医連加盟院所「ホスパル9条の会」宮城県多賀城市にある有限会社ホスパル(民医連加盟)で十月下旬、十六人の職員が呼びかけ人となって、「ホスパル9条の会」がつくられました。大江健三郎さんや加藤周一さんらが結成した「九条の会」のアピールに呼応し、結成したもので、憲法問題の学習をつづけています。 割り当て表で職場の朝会では、会社の教育委員会が中心になり、社会保障や医療情勢などをテーマにした「五分間学習」を二年前から実施。教育委員会のメンバーが「ホスパル9条の会」の呼びかけ人になっていることもあり、朝会で憲法の学習を提案。この十月から憲法問題をテーマに学習しているものです。 朝学習では憲法九条、二五条などがテーマの新聞記事を読み合わせ、話し合います。問題提起は職員の持ち回りで、割り当て表は月末に出します。職員がこの表にもとづいて何を話すかを事前に準備し、学習に臨みます。 職員は「これまで見たことのない新聞のページを開くようになった」と言います。鈴木加奈江さん(53)は「自分の興味がある分野は限られています。でも、自分のわからないところも、みんなで学習することでわかることがありますから」と朝学習の利点を話します。 憲法を守るという一点で手をつなぎ、一人ひとりができる、あらゆる努力を、いますぐ始めようと掲げる「ホスパル9条の会」。会社の教育と社会保障両委員会が呼びかけ、今年一月から月に二回行っているハンドマイク宣伝に同会も加わりました。原稿をつくり、会社周辺を一時間ほどかけて、社会保障の充実や憲法九条の大切さを訴えています。 地域に響かせ同会メンバーの菅原春恵さん(36)は「以前は無関心で、宣伝をしている人たちを見ても“特殊な人たち”だという気がしていた」そうですが、学習会に参加して「無関心でいることが歯がゆいと感じるようになった」と話します。宣伝では以前の自分を思い起こし、「地域の人たちに響くようなアピールができるように」と心がけています。 丹野祐子さん(30)は、学習を通じて「自分だけで九条を守るのは無理。九条を守る必要性を地域のみなさんにも知ってもらいたい」と思うようになり、宣伝に参加しています。今では、会のメンバー全員がハンドマイクで訴えています。 今後の活動について、草間光夫(53)さんは「学習をつづけ、宣伝などで外に出て地域のみなさんに知らせていくこと。地域に入って対話をしながら、九条の大切さを広げていきたい」と話します。 |