2005年1月19日(水)「しんぶん赤旗」 サンゴなど30数カ所破壊沖縄・名護の米軍新基地建設即刻中止し、環境保護を日本平和委が防衛庁などに要請
日本平和委員会は十八日、沖縄・名護に米軍新基地を建設するために政府が強行しているボーリング(掘削)調査を即時中止するよう防衛庁と環境省に要請しました。 防衛庁への要請で、佐藤光雄代表理事は、ボーリング調査の強行によってサンゴや岩礁が三十数カ所も破壊され、周辺の漁協も漁獲への悪影響を懸念していることを指摘。イラクでの虐殺に参加するような米海兵隊の基地建設をただちにやめるよう求めました。 防衛施設庁の普天間飛行場全面返還等問題対策本部事務局の代表は、サンゴなどの破壊があったことを認めたうえで、「今後は足場の底板をはずすことによって、影響は回避・低減できる」とし、基地建設をすすめていきたいと強弁しました。 日本平和委員会の千坂純事務局長は、基地建設以前のボーリング調査の段階で、すでに重大な環境破壊をもたらしていることを指摘。ボーリング調査を環境影響評価(アセスメント)の対象とするよう求める声もたかまっているとのべ、専門家との協議・検討の場を持つよう求めました。 環境省では、環境影響審査室の宮俊輔審査官が、「助言という立場で環境への配慮を防衛施設庁にお願いしているが、サンゴの破損という残念なことがおきた。心配している」と表明しました。 千坂氏らは、環境省がジュゴンが基地建設予定地を含む、沖縄本島東海岸中北部などを主に利用しているとの調査結果を明らかにしていることものべ、同省が環境保護のために努力してほしいと重ねて要請しました。 |