日本共産党

2005年1月20日(木)「しんぶん赤旗」

古米への添加物 どう考える?


 〈問い〉 古米へ添加物をかけて新米にみせて売られていると聞きびっくりしてます。この問題を日本共産党はどう考えていますか?(愛知・一読者)

 〈答え〉 30年ほど前には、食管法に基づく標準価格米制度があり、この標準価格米をおいしく食べるために、各家庭では、炊飯時にサラダ油を入れたり、料理酒を加えたりして工夫をしました。

 現在は、食管法もなくなり、新食糧法のもと米の流通は、市場原理にまかされています。

 そのため、米生産の豊凶による変動に伴って、流通段階に古米などが在庫されるようになりました。そして、この古米の販売を促進するために、古米の精米時に外見上も食味上も新米と変わらないようにする「精米改良剤」と称するプロピレングリコール(品質保持剤)やしょ糖脂肪酸エステル(乳化剤)などの食品添加物の散布が行われるようになりました。

 本来これらの食品添加物を使用した場合は、米袋や米飯おにぎりの袋などに使用した食品添加物の表示が食品衛生法上義務付けられていますが、まったくその表示はなされていません。

 この問題は、11月30日の衆議院農林水産委員会で日本共産党の高橋千鶴子議員が質問に取り上げ、戸口厚生労働省食品安全部長は「古米を精米する際に用いられる精米改良剤としてご指摘のような食品添加物が使用された場合には、…表示義務がありますので、もし表示がされていない場合には食品衛生法に違反になります」と答弁。

 これを受けて、厚生労働省は、12月6日に各都道府県に対して「『精米改良剤』と称した食品添加物を使用した米の表示について」という通知文書を出し、精米業者の監視指導の際に食品衛生法に基づく表示を徹底するよう指導の強化を求めました。

 仮に米袋に食品添加物名が明記されていれば、消費者は、新米と見間違うことも減ります。食品添加物添加の米を避ける消費行動を通じて米への添加物散布もなくなっていくでしょう。その点でも表示の徹底は必要です。(倉)

〔2005・1・20(木)〕


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