2005年1月24日(月)「しんぶん赤旗」 北九州市議選増税ノー、ムダ遣いストップ、福祉と暮らし日本共産党市議団の3つの値打ち。かけがえのない10候補の全員勝利を志位委員長の訴え(要旨)
二十三日、北九州市を駆け巡って日本共産党の十候補全員勝利を訴えた志位和夫委員長の演説(要旨)は次のとおりです。 「オール与党」か日本共産党か―政党の対決構図は明りょう 地元紙も「二大政党の論理はあてはまらない」この選挙の政党対決の構図ははっきりしています。「オール与党」か日本共産党か。国政では野党の民主党、社民党も含めて北九州では末吉市政の与党です。どちらを選べば市民の利益にかなうかが選択の中心です。 いま、国の政治では「二大政党」といわれ、市議選でも民主党は「二大政党」のイメージを打ち出そうという戦略です。しかし、西日本新聞二十一日付夕刊はずばり一刀両断、「共産党以外のオール与党の北九州市議会に、『二大政党』の論理をそのままあてはめることはできない」。見出しは「なれあい脱却へ 監視機能の強化を」。「なれあい」とは、「オール与党」と市長のなれ合い。それにたいする「監視機能」を果たしているのは日本共産党です。「監視機能の強化を」というんですから、共産党が伸びてもらわなければ困るということになりますね。 日本共産党市議団十人の働きは抜群です。あらためて三つの値打ちがはっきりしたことを訴えたい。 第1 市民の暮らし壊す国の政治にモノをいう党第一に、国が市民の暮らしを壊す悪い政治を押しつけてきたときに、市民の利益にたってはっきりモノをいうということです。 国会が始まりました。大きな争点の一つとなっているのが、“大増税へのレール”を敷くことを許していいのかという問題です。二〇〇五、〇六年度で定率減税の縮小・廃止で三・三兆円、介護保険や年金の値上げなどを全部あわせると七兆円もの負担増となります。〇七年度から消費税の大増税も計画されています。 「政府・与党は財政危機だから」といいますが、道理はありません。 一つは、一九九七年の橋本内閣の九兆円負担増は「財政危機打開」が理由でしたが、大不況の引き金になりました。税収が数兆円規模で減り、財政危機はいよいよ悪化しました。あのときは家計収入が伸びているときでした。こんどは家計収入が数兆円規模で減っています。追い打ちをかけるような負担増では暮らしも経済も大打撃。財政悪化との悪循環となることは明らかです。 二つはムダ遣いはどうか。来年度予算をみても、庶民には増税をしておきながら、採算のあてのない関西空港二期工事や巨大コンテナ港湾などに莫大(ばくだい)な予算を投じています。ムダ遣いをしてそのつけは庶民に、絶対に許すことはできません。 三つ目に、定率減税と同時に実施した大企業への減税二・七兆円、高額所得者への減税五千億円は続けるというのです。空前のもうけをあげている大企業への減税をつづけ、庶民には大増税というのは許されません。どれをとっても、道理もなければ未来もない、きっぱり中止させようではありませんか。 問題は、国がそういうことをやっているときに、市議会がどういう態度をとったかということです。昨年の十二月議会で日本共産党は「定率減税の継続を求める意見書」を提案しました。それを、自民、公明、また民主が反対し、問答無用で否決しました。自民党や民主党は「二大政党」といいますが、どちらも「増税与党」であることには違いはありません。 高知市や和歌山市など、全国で増税反対の意見書を採決する自治体が広がっています。福岡県内でも、行橋市、稲築町、鞍手町、小竹町が採択しています。住民の暮らしを守る自治体としてこれがあたりまえの態度です。大増税・負担増許すなという願いは、こぞって日本共産党におよせください。 第2 巨大開発のムダ遣いをただすうえでなくてはならない党第二に、巨大開発のムダ遣いをただすうえで、議会でなくてはならない役割を担っているのが日本共産党市議団です。 私は、昨年十二月十六日の演説会で、「オール与党」市政のもとですすめられている数々のムダ遣いを告発しました。ここにメスを入れてこそ、市民の福祉と暮らしを守る道が開かれることを訴えました。このことは地元のマスコミも書きだしています。 西日本新聞は、「100万都市の岐路 北九州市議選」「1000億円の失敗不問」(十九日付)という特集記事で、「メディアドーム」(競輪場)、「コムシティ」(黒崎駅前の複合商業施設)、「AIM(アジア太平洋インポートマート)」(小倉駅前の輸入促進施設)という三つの巨大開発をとりあげています。あわせて総事業費は一千億円ですが、どれも失敗しました。 この記事はこう書いています。「市政を監視すべき議会に、こうした失敗の責任と原因を本格的に究明する動きはついになかった。AIMに投入する十三億円が予算計上された昨年三月議会の本会議で、二人の与党議員はこう声を張り上げた」といってつぎのようにつづけています。「責任問題ばかりに議論が終始し、前向きの議論が見えないのは残念だ」。これは公明党の議員です。「過去にこだわっていても、決してこの街のためにならない」。これは自民党の議員です。そして「いま、街頭演説でこの問題に触れる現職の立候補予定者はほとんどいない。民主、社民も含め共産党以外オール与党の議会では、議会も市当局と一蓮托生(いちれんたくしょう)だ」。 市民の立場からムダ遣いをきびしく追及する唯一の野党――日本共産党の役割はかけがえがありません。白野江人工島計画を中止に追い込むなどの実績があります。「巨大開発のムダ遣いをなくせ」―この願いをどうか日本共産党にたくしてください。 第3 建設的提案で市民の福祉と暮らしの願いを実現する党第三は、住民の福祉と暮らしを守る建設的提案をおこない、市民とともに実現のために力をつくす役割です。 党市議団は、五千人をこえる市民から寄せられたアンケートをもとに、新しい議会に三つの提案をすることを公約しています。 一、「国民健康保険と介護保険の負担軽減」。 二、「中学校での教室暖房と給食の実現」。 三、「仕事と雇用を増やす」。 どれも市政がその気になればできることです。日本共産党市議団はその裏づけもすべて示しています。たとえば国民健康保険料。北九州市は所得に対する負担の割合が、十三政令市で二番目に高い。福岡市よりも高い。共産党はせめて一万円を下げよと主張しています。財源はあります。国から国民健康保険の財政を安定させるために、市に対して毎年二十億円のお金がきています。これをそっくり引き下げの財源に使えばできるのです。 日本共産党はこれまでも、乳幼児の医療費助成制度の四歳未満までへの拡大、小学校の教室暖房、市独自の介護保険料の軽減制度などを実現してきました。市民の暮らし第一のあたりまえの自治体をとりもどしましょう。この願いをこぞって日本共産党へお寄せください。 日本共産党市議団の三つのかけがえのない役割をお話ししました。十名のうち一人も欠かすわけにいきません。十名全員の勝利のために支持の輪を広げに広げて、大激戦をなんとしても勝ち抜かせてください。 |