2005年1月28日(金)「しんぶん赤旗」 諫早干拓 仮処分の抗告に抗議日本共産党が農水相申入れ「命絶つ漁民もいる」
長崎県・諫早湾干拓事業をめぐり、佐賀地裁の差し止め仮処分への異議申し立て却下にたいして国が抗告したことをうけ、有明海沿岸の日本共産党の福岡、佐賀、長崎、熊本の四県委員会は二十七日、「司法判断を真摯(しんし)に受け止め、中止決断するよう」にと島村宜伸農水相に申し入れ文書を提出しました。日本共産党の赤嶺政賢衆院議員と仁比聡平参院議員が同席しました。 申し入れたのは、福岡県の山田ひろとし・党衆院福岡2区候補(党福岡2区国政対策委員長)、佐賀県の松尾征子・鹿島市議、長崎県の福岡洋一・諫早市議、熊本県の松岡徹・県議、堀越成人・党衆院比例九州・沖縄ブロック事務所長ら。 農水省農村振興局の担当者は、抗告について「漁業被害と干拓事業の因果関係はない」などと釈明しました。 仁比、赤嶺両議員は、国が異議申し立てをおこなったさい新しい主張や立証をしなかったと指摘。さらに却下されても不服として福岡高裁に抗告した態度の理不尽さを批判しました。「漁業できん人たちが出ている。どんぐらい廃業者がでてるか知っているのか。命を絶つ者がいるんですよ」と沿岸漁民の実情をつきつけ、干拓事業の中止と漁業被害の解決を迫りました。 |