2005年2月8日(火)「しんぶん赤旗」

定率減税で政府

導入時「恒久的」と説明

「臨時措置」は廃止への口実

佐々木議員追及


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質問する佐々木憲昭議員=7日、衆院予算委

 二〇〇五―〇六年度で三・三兆円もの国民負担増となる定率減税縮小・廃止方針について、現在と同制度導入時の政府説明に重大な食い違いがあることが明らかになりました。日本共産党の佐々木憲昭衆院議員が七日の衆院予算委員会で追及しました。

 小泉純一郎首相は今国会で、定率減税について「臨時異例の措置」との説明で、廃止するのが当然であるかのような印象を与えています(別項)。

 しかし、定率減税を導入するときの「税制改正に関する答申」(政府の税制調査会、九八年十二月十六日)は、「1年限りの特別減税と異なり期限の定めのない『恒久的』なもの」と説明していました(別項)。

 九九年に実施する定率減税などは「恒久的な減税」で、同答申が「臨時異例の措置」としているのは九八年に実施された別の「1年限り」の減税をさしていることを明確にのべています。

 佐々木氏は、この間の政府の公式見解のなかで定率減税について「臨時異例の措置」という言い方がないことを追及。谷垣禎一財務相は「私自身、いずれ廃止していくという意識はあった」とのべたものの、定率減税を「臨時異例の措置」とする政府の公式見解は何一つ示すことができませんでした。

 「臨時異例の措置」という説明が、定率減税の縮小・廃止を押しつけるために政府がいまになって作為的に持ち出した言葉であることが明らかになりました。


定率減税・廃止方針 政府説明の変遷

 定率減税の導入をうたった「税制改正に関する答申」(政府の税制調査会、1998年12月16日)

 「6兆円を相当程度上回る恒久的な減税を実施いたします。…これらの減税は1年限りの特別減税と異なり期限の定めのない『恒久的』なものとする」

 小泉純一郎首相の衆院本会議での答弁(05年1月25日)

 「景気対策のための臨時異例の措置として継続されてきた定率減税について、導入時と比較した経済状況の改善等を踏まえ、その規模を2分の1に縮減する」



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