2005年2月11日(金)「しんぶん赤旗」 消費税増税首相“来年末に結論”財務相「今から議論」07年度実施へ発言続く谷垣禎一財務相は十日の記者会見で「(消費税税率引き上げは)今の段階から議論の積み重ねが必要だ」と述べ、早急に増税議論を進めたい意向を示しました。小泉純一郎首相が九日、首相官邸で報道各社のインタビューにこたえ、消費税率を上げるかどうかを決めるのは「その年(二〇〇六年)の暮れだ」と述べたことを受けたものです。
小泉首相の発言は、〇六年末の〇七年度税制「改正」議論で、消費税増税についての結論を出せば、〇七年度からの増税が可能になるとのシナリオに沿った発言です。 自民、公明両党はすでに、〇五年度与党税制「改正」大綱で、〇七年度を目途に「消費税を含む税体系の抜本的改革を実現する」とし、〇七年度からの消費税率引き上げに言及しています。 小泉首相の自民党総裁任期は〇六年九月まで。これまで小泉首相は、「(消費税率を)任期中には引き上げない」が「議論はおおいに結構」と消費税増税論議を促してきました。今国会では、社会保障財源として「消費税の活用ということも当然検討の対象になる」(一月二十四日、衆院本会議)とまで踏み込んでいました。 ムダな公共事業などには手をつけず、大企業や高額所得者には応分の負担を求めない一方、社会保障の充実のためには、消費税増税に頼るしかないかのような議論です。 |