2005年2月12日(土)「しんぶん赤旗」

イラク各地で攻撃続く

選挙最終結果発表ずれこむ


 【カイロ=小泉大介】イラクでは、各地で戦闘や爆弾攻撃が相次いでいます。

 ロイター通信によると、十一日、首都バグダッド東部で武装グループがパン屋に押し入り銃を乱射、九人の客を射殺しました。また、首都北東部のモスク(イスラム教の礼拝所)前で自動車爆弾が爆発、少なくとも十三人が死亡しました。前日には、バグダッドなどで爆弾事件が三件発生し、イラク人七人が死亡しています。

 また十日、首都南方六十五キロのサルマンパクでイラク警察と武装勢力の間で数時間の銃撃戦が発生、少なくとも警官十人が死亡、六十五人が負傷しました。戦闘は、応援の警察部隊も現場に近づけないほどの激しさだったとされます。

 この日、バグダッド南方で、射殺されたイラク人トラック運転手とみられる二十人の遺体が発見されました。

 選挙後、武装勢力の攻撃やテロなどで死亡したイラク人は十一日までに、百七十人を超えました。

 他方、イラク暫定政府は十日、今月十七日から二十二日まで国境を封鎖すると発表しました。この間は、イスラム教シーア派三代目イマーム(指導者)、フサインの殉教を哀悼する祭「アシュラ」がおこなわれ、治安の混乱が予想されます。

 一方、十日に予想されていた暫定国民議会選挙の最終結果発表は同日もおこなわれませんでした。独立選挙管理委員会は九日、約三百の投票箱の集計に疑惑があるとし、再集計の必要性を表明していました。同選管は選挙に関し二百以上の苦情があったことを認め、最終結果発表にはなお数日かかるとの見通しを示しています。



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