2005年2月16日(水)「しんぶん赤旗」 「力には力で」は世界の流れに逆行市田書記局長が会見
日本共産党の市田忠義書記局長は十五日、国会内で会見し、「ミサイル防衛」システムのための自衛隊法改悪案について、「『力には力で対抗』『軍事力には軍事力で対抗』というのは、際限なき軍拡競争になり、軍事的緊張を高めるだけだ。日本の平和と安全にとっても、アジアの平和と安全にとっても、世界の流れに逆行する考え方だ」とのべ、反対する立場を表明しました。 改悪案は、弾道ミサイルが「飛来するおそれ」がある場合の迎撃や、「緊急の場合」に首相の命令がなくても迎撃を可能にしています。 市田氏は、こうした「手続き」の問題の重大性を指摘。そのうえで、より根本的な問題として、米国の「ミサイル防衛」戦略が、相手国のミサイル攻撃を無力化することで、報復の心配なしに核攻撃を含む先制攻撃を可能にするものであることを強調。「アメリカの『ミサイル防衛』戦略の一翼を日本が担う道につながり、大変危険な方向に足を踏み出すことになる」と批判しました。 記者団から北朝鮮の核兵器保有声明との関連を問われ、「北朝鮮が核を製造したといったことについて、多くの国民のみなさんも心配している。しかし、『力には力を』という立場でなく、六カ国協議もあるわけで、粘り強い外交交渉で問題を解決していくことが正しい方向だ」とのべました。 |