2005年2月21日(月)「しんぶん赤旗」 イタリア記者解放せよ“愛情こもった大デモ”イラクから撤兵要求特別列車、バスで全土から【パリ=浅田信幸】イラクで拉致された伊紙マニフェストのジュリアナ・ズグレナ記者の解放を求めて十九日にローマで行われたデモでは、記者解放要求とともに、イラク戦争に反対する声が響き渡りました。 デモに参加したローマのベルトローニ市長(左翼民主党)は、AFP通信に「参加者は五十万人に達した。人々はジュリアナの解放を求めている。われわれは行動し続ける」と語りました。 デモの隊列は「平和を実現しよう」の横断幕を先頭に、共和国広場から古代戦車競技場跡のチルコマッシモまで六キロを行進。デモの先頭に立ったズグレナ記者の父親フランコ氏は、「愛情のこもった大きなデモだ。圧倒的多数の人は彼女の解放を求めている。また多くの人はイラクからの部隊撤退や平和も求めている」と語りました。 マニフェスト紙の呼びかけに、伊最大労組の労働総同盟(CGIL)をはじめ、イラク戦争反対運動の先頭に立った組織「戦争を止めよう」委員会など多くの民主団体やジャーナリストたちが応え、イタリア全土から特別列車や大型バスでローマに駆けつけました。 十六日には、拉致された状態で涙声でイタリア軍のイラク撤退を要求する同記者のビデオが伊テレビで流され、改めて部隊派遣に反対し撤退を要求する世論が高まっています。 デモ終結集会が開かれたチルコマッシモには、同記者の写真とともに、一月五日以来イラクで消息不明になっている仏リベラシオン紙のフロランス・オブナ記者とイラク人ガイドの大きな写真も舞台横に掲示されました。 |