2005年3月1日(火)「しんぶん赤旗」
豪州軍
“戦う準備ない”と豪紙
衆院イラク特赤嶺議員追及 撤収要件にかかわる
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撤退するオランダ軍の代わりに、陸上自衛隊部隊が駐留するイラク南部ムサンナ州の安全確保にあたるオーストラリア軍について、豪本国のマスメディアから、その能力を疑問視する指摘がされていることが二十八日、明らかになりました。日本共産党の赤嶺政賢議員が同日の衆院イラク特別委員会で追及しました。
オランダ軍撤退後の同州の安全確保には当初、英軍がムサンナ州に約六百人を派兵する計画でしたが、オーストラリアのハワード首相が約四百五十人の派兵を発表。そのため、英軍は規模縮小し、豪州軍が主力部隊になる予定です。
オーストラリアの「デイリー・テレグラフ」(二月二十四日付、インターネット版)は、派兵される部隊が選抜される第一旅団の「装備、弾薬、人員の不足」を明らかにした年次国防報告(昨年十一月)を引用し、「部隊はたたかう準備ができていない」とのべています。(別項)
赤嶺氏は、こうした報道を紹介し、「この懸念をつかんでいるのか」と追及しました。町村信孝外相は「イギリスからは、豪州軍はよく訓練され、ムサンナ県の治安は十分に確保されると連絡を受けている」と答弁。
赤嶺氏は、部隊の安全確保が、撤収要件にもかかわる重大問題であることをあげ、「国民が納得できる説明ができないのなら、ただちに自衛隊は撤退すべきだ」と主張しました。
赤嶺議員がとりあげたオーストラリア紙報道
「イラクに展開される450人のオーストラリア部隊は、戦闘準備ができていないかもしれないと、軍隊の報告書が明らかにしている」「(派兵部隊が選抜される第1旅団について)昨年11月公表の年次国防報告は『主要な分野での装備、弾薬、人員の不足が、部隊の即応レベルに影響を与えている』とのべている。『主要な分野における要員と弾薬類の不足は、中核的な技術の習得に影響を与え続けている』」
(「デイリー・テレグラフ」インターネット版、2月24日付。「部隊はたたかう準備ができていない」)