2005年3月8日(火)「しんぶん赤旗」

環境3団体

万博シンポ不参加

愛知 自然保全の対応に異議


写真
海上の森での探鳥会=01年5月、愛知・長久手町

 日本野鳥の会、日本自然保護協会、世界自然保護基金(WWF)ジャパンの環境三団体は、愛知万博(愛・地球博、二十五日開幕)で、日本国際博覧会協会(豊田章一郎会長)が主催する環境シンポジウムに協力できないとして、同協会に不参加を伝えていたことが七日、わかりました。

 日本を代表する環境三団体が、自然環境をテーマにした万博開催をめぐって、会場の「海上(かいしょ)の森」への影響をチェックするモニタリング委員会が機能していないと異議を申し立てたもの。今回の不参加は、貴重な自然が残る「海上の森」での万博工事にあらためて疑問を投げかけています。

 環境三団体が七日にだしたコメントによると、昨年十一月以来の再三の開催要望にたいして、モニタリング委員会が二〇〇四年度に一度も開催されませんでした。このため、海上の森の工事にともなっておこなわれた絶滅危ぐ種のホトケドジョウの移植、ムササビの調査状況が同委員会に報告されていませんでした。

 コメントは、工事がすべて終了したあとで開催するというのは同委員会の使命をはたせず、「非常に不本意である」と指摘。四月二十九日に開催予定の環境シンポジウムに「このような状況では協力することはできない」と訴えています。

 環境三団体は「博覧会の会期中と終了後まで、海上の森の保全、修復について監視しつづける」とコメントしています。


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