2005年3月10日(木)「しんぶん赤旗」

“海外で戦争する国づくりのための改憲反対”で広く共同を

自民党改憲案で志位委員長


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記者会見する志位和夫委員長=9日、国会内

 日本共産党の志位和夫委員長は九日、国会内で会見し、自民党新憲法起草委員会が最終調整中の憲法草案試案で、九条二項に、「自衛軍の保持」を明記するといっせいに報じられたことについて、「いまの改憲論のいちばんの焦点、狙いが浮き彫りになった」とのべました。

 志位氏は、戦力放棄をうたった九条二項を改変し、「自衛軍の保持」を明記することは、「自衛隊に憲法的な『市民権』を与えるにとどまらない重要な問題になってくる。現憲法ではできないことになっている海外での武力行使、海外での戦争が大手を振ってできる国になる」と強調。これまで日本政府がさまざまな海外派兵のための法律をつくっても、海外で武力行使ができなかったのは、戦力放棄の九条二項がある以上、“自衛のための必要最小限度の実力は持てるが、それを超える戦力を持てない”という建前が“歯止め”として働いていたからであることを指摘しました。

 さらに志位氏は、「“自衛隊の存在を憲法に明記するだけなら、九条を手直ししてもいいのではないか”と思っている人、自衛隊を合憲と思っている人、多くの保守の人も含め、日本が海外で武力行使をする国になることには圧倒的に多くの国民が反対している」とのべ、「海外で戦争する国にしてはならない、そのための改憲に反対する。この一点での大同団結が非常に大事です。改憲の一番の焦点を許さない運動と論陣を大いに張っていきたい」とのべました。


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