2005年3月19日(土)「しんぶん赤旗」
2万円で呼びますか?
救急車有料化を検討
参院委 小池議員追及に答弁
消防庁
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「救急車の有料化などということを本当に検討しているのか」。十八日の参院厚生労働委員会で、日本共産党の小池晃議員がただしたことに消防庁の東尾正次長は、「有料化を前提とするものではない」としながらも、四月から救急需給対策に関する検討会を開き、民間事業者の活用や有料化など幅広く検討する予定だと認めました。
すでに横浜市消防局では、“お腹を強く痛がり、嘔吐する子ども”“冷や汗が出るような胸の強い不快感”など六つの「仮想的な状況」を示して「救急車を呼ぶと、使用料が二万円かかります」、「呼びますか」などとアンケートをとっています。小池氏は、「仮想状況」はどれも重症な例で、「有料化の対象として検討していること自体が非常識だ」と追及。東尾次長は「いずれも重症だ」と認めました。
東京都では「民間救急コールセンター」が開設され、患者や医療機関に「民間救急車」(有料)を紹介する試みがされ、四月から本格実施されようとしています。小池氏は重症患者なのに「民間救急車を使え」といわれたなど現場で混乱がおきていることを指摘。「緊急な搬送が必要な人に、料金を求めることが許されるのか」との追及に、尾辻秀久厚労相は「迅速で適切な救急医療が受けられるようにするのは、そのとおり」と答えました。