2005年3月20日(日)「しんぶん赤旗」
仏独ロ・スペイン首脳再確認
「イラク戦争反対」
【パリ=浅田信幸】シラク仏大統領、シュレーダー独首相、サパテロ・スペイン首相とプーチン・ロシア大統領の四首脳が十八日、パリで会談し、世界情勢について意見を交換、イラク戦争反対の立場を再確認しました。
共同記者会見でシュレーダー首相は「(イラク暫定国民議会)選挙の実施も私の見解を変えさせるものではない」と言明。シラク大統領は「まったく同意見だ」と賛同しました。四首脳はこれまでもイラク戦争反対の姿勢を明確にしてきました。サパテロ首相はイラク戦争反対を掲げて昨年の総選挙に勝利し、政権につきました。会談は三月二十日のイラク開戦二周年に合わせて行われました。
共同記者会見でシラク大統領は「(欧州とロシアの関係は)欧州大陸に平和と民主主義、法の支配を決定的に根付かせるカギ」だとし、「欧ロの運命共同体をともに建設する」との期待を表明しました。
プーチン大統領は「完全に建設的な対話」であったとのべ、「大欧州の利益に沿った協力」を進める意向を明らかにしました。
会談は夕食を含め計四時間に及び、国際問題全般にわたってほぼ完全な認識の一致があったといいます。
イランの核開発問題でも、核兵器製造の放棄を求めて交渉による解決をめざす欧州連合(EU)と、同国の核の平和利用に協力するロシアとの間に「いかなる矛盾もない」とし、シュレーダー首相は欧ロの緊密な協力を強調しました。