2005年4月24日(日)「しんぶん赤旗」
「謝罪」の一方で国会議員、靖国参拝
米紙 小泉首相演説を疑問視
【ワシントン=山崎伸治】二十三日付の米紙は小泉首相がアジア・アフリカ首脳会議で行った演説で過去の侵略に言及したことを伝えました。
ワシントン・ポストは外信面トップで、日本の国会議員が二十二日、靖国神社を参拝したことを写真付きで報じ、「小泉純一郎首相がジャカルタでの演説で戦争犯罪に対する謝罪を繰り返したが、日本は戦時中の行為を反省していないと批判されている」と伝えました。
同紙は「日本は中国の軍拡や北朝鮮の核兵器に疑心を抱き、国際社会でより大きな役割を求めている」として、国連安全保障理事会の常任理事国入りや海外派兵を狙った憲法改悪の動きをあげています。
米紙ロサンゼルス・タイムズ(電子版)は、一九九五年の「村山談話」を超えるものではなく、同談話についても「日本の遺憾の意を表明するよう厳密につくられた外交上のひな型」と指摘。「小泉氏がアジア・アフリカ首脳会議で(謝罪を)おこなおうと決めたのは、日本の国際的なイメージがこれ以上悪化するのを防ぐためだった」と解説しています。
米紙ニューヨーク・タイムズは、「アジア諸国はこの(過去の反省の)問題をめぐる日本政府のリップ・サービスを以前から批判してきたが、今回の謝罪も懐疑的に受け止めている」として、小泉政権の閣僚や与党議員が靖国神社を参拝したことを指摘しました。