2005年5月2日(月)「しんぶん赤旗」
第76回中央メーデー
志位委員長のあいさつ
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一日の第七十六回中央メーデーで日本共産党の志位和夫委員長がおこなった連帯あいさつは次の通りです。
第七十六回中央メーデーにお集まりのみなさん。おはようございます(「おはようございます」の声)。私は、日本共産党を代表して、みなさんに熱い連帯のあいさつを送るものです。(拍手)
「戦後60年」のメーデー――歴史の逆流の台頭を許さない決意を
今年のメーデーは、「戦後六十年」という大きな歴史的節目の年に開かれています。この年にあたって、私たち日本国民にもとめられているものはなんでしょうか。
それは第一に、日本がかつて、二千万人のアジアの人びと、三百十万人の日本国民を犠牲にした無法な侵略戦争の発火点の国となったという歴史の真実を直視することであり、そして第二に、「二度とふたたびアジア諸国に侵略の矛先をむけることはしない」、「『アジアの一員』として、アジア諸国民との友好に力をつくす」――この平和への決意を新たにすることではないでしょうか。(「そうだ」の声、拍手)
いまわが国で、あの戦争を「正義の戦争」であったかのように美化し、残虐な植民地支配を「日本はよいこともやった」などとゆがめる勢力が台頭しています。しかし、日本、ドイツ、イタリアがおこなった侵略戦争への断罪は、国連憲章にもとづく戦後の国際秩序の土台をなすものです。この土台を否定するならば、日本は、世界でも、アジアでも、国際政治に参加する資格を失うことになるでしょう。
みなさん、今日のメーデーにあたって、歴史をゆがめる逆流の台頭を許さない決意を固め合おうではありませんか。(大きな拍手)
「海外で戦争をする国」づくり――改憲派の狙いはここにある
今日、重大なことは、これらの勢力が、「戦争はしない」「軍隊はもたない」と世界に誓った憲法九条を改定する策動を強めていることであります。
アメリカとともに、日本を「海外で戦争をする国」につくりかえる――ここに九条改憲の狙いがあります。しかし、そんな日本になることを、世界のだれが望むでしょうか。日本が戦争国家になって大喜びするのは、ごく一握りのアメリカの戦争派だけではないでしょうか(拍手)。憲法までアメリカに売り渡す最悪の売国の政治を、断固として拒否しようではありませんか。(拍手)
改憲派は国会では多数でも、国民世論のなかでは違います。日本の良心を代表する著名人がはじめた「九条の会」の運動は、全国各地に広がり、草の根での「会」は千五百をこえました。
みなさん、憲法改悪反対の一点で、立場の違いをこえた共同を広げ、国民的多数派を結集する壮大な運動をつくりあげようではありませんか。(拍手)
大増税、雇用・賃金破壊――国民各層・各分野の団結ではねかえそう
憲法を変えようとする勢力が、国民生活におしつけているのは、何でしょうか。
一つは、戦後最悪の大増税路線です。小泉内閣は、今年度と来年度で、定率減税の廃止をはじめ七兆円もの新たな負担増をおしつけ、二〇〇七年度からは民主党と手をくんで消費税の大増税に踏み出そうとしています。
いま一つは、「リストラ」の名による、雇用と賃金の破壊です。パート・派遣・請負・契約などの不安定雇用が急激に増え、全労働者の三人に一人、女性労働者の二人に一人、若者の二人に一人に達しています。未来に希望をふくらませるべき若いみなさんが、職がなくて苦しんでいる。こんな事態を放置するわけにはいきません。不安定雇用と賃下げによって、毎年数兆円の規模で家計収入が減っていることにも私たちは強い憤りを抱かざるをえません。
増税推進勢力、「リストラ」応援勢力は、「勝ち組・負け組」という言葉に代表されるような、寒々とした弱肉強食の競争に国民を駆り立てています。国民をバラバラにする――これが相手のやり方です。みなさん、これにたいして、団結をもってこたえようではありませんか。(拍手)
民間労働者と公務労働者の団結、正規労働者と非正規労働者の団結、サラリーマンと中小業者、農民・漁民との団結、若者と高齢者との団結――みんなが団結して、攻撃をはねかえそうではありませんか。(「そうだ」の声、拍手)
平和でも暮らしでも団結してたたかってこそ未来は開けます。
第七十六回メーデー万歳。ともにがんばりましょう。(大きな拍手)