2005年5月3日(火)「しんぶん赤旗」
米新基地 暗やみ作業
建設向け掘削調査
沖縄で住民抗議
沖縄県名護市辺野古沖への米海兵隊普天間基地(宜野湾市)に代わる新基地建設に伴うボーリング(掘削)地質調査で、事業者の那覇防衛施設局がこの間、夜間の作業を繰り返しています。これに対し、新基地建設に反対する住民ら約三十人が二日、同施設局、沖縄県庁を訪ね、危険な夜間作業の即時中止を求めました。
那覇防衛施設局は四月二十六日に、あらためて作業着手を表明して以来、早朝・夜間や休日も掘削に向けた準備作業を強行。住民らは二十四時間体制で海上での監視や抗議、陸上での座り込み行動を続けるなど、緊迫した状況が続いています。
この日、申し入れを行ったのは、基地の県内移設に反対する県民会議と名護市のヘリ基地反対協、命を守る会などの市民団体のメンバーら。日本共産党の前田政明県議団幹事長、嘉陽宗儀県議も同席しました。
住民たちは夜間、施設局側の作業船が無灯火で住民側の船に近づいてくるなど、人命にかかわる危険な行為をしていることに抗議しました。
さらに、施設局の作業計画では、国の特別天然記念物・ジュゴンの生態に配慮して、日の出一時間後、日の入り一時間前までを作業時間にしていることを指摘。「約束違反であり、夜間の作業は危険なので即時中止を」と要請しました。
これに対し施設局側は、「作業時間は掘削作業自体のことをさしている」とのべ、掘削以外の作業は夜間や休日、祝日でも実施できるという考えを繰り返しました。