2005年5月7日(土)「しんぶん赤旗」
まど
「時代おくれの馬鹿」とは
「坊主に諂(へつら)う『唯物主義者』」、「『共産主義』を信ずるなら、全宗教界を批判せよ」。それができないのは、「時代おくれの馬鹿」だ――聖教新聞四月二十三日付の記事です。
◯…その数日前に「宗教者九条の和」が発足し、「赤旗」はそれを大きく伝えました。聖教紙記事がそれを気にしていることは一目りょう然。それにしても、こんな下劣な言葉をよく使えるものです。
〇…宗教界が憲法擁護へ足並みをそろえつつあるいま、創価学会は孤立しています。池田大作氏の「論憲」提言は二〇〇〇年一月(聖教紙)、「加憲」提言は〇二年八月(毎日新聞)。憲法に手をつけてもいいというサインに、公明党は改憲路線に大きくシフトしました。これにたいする善良な学会員の疑問や不満のはけ口を、他者への悪ば・憎悪に求めるのは、この教団の常とう手段です。
◯…宗教界の重鎮、教学指導者が次々と「赤旗」のインタビューに応じ、平和や憲法九条擁護を説いています。目を世界に向ければ、共産主義とは一番遠いとされてきたイスラム圏の指導者と日本共産党との対話がすすんでいます。ローマ教皇の故ヨハネ・パウロ二世は諸宗教のみならず「無宗教者との対話」に力を入れてきました。それがいまの「時代」。
◯…そんな時代に「(創価)学会の人間主義は、あらゆる主義の真贋(しんがん)を見抜く試金石だ」(前出聖教紙)とは何たるごう慢、何たる独善。「時代おくれの…」は、そっくり返上したい。
(虎)