2005年5月11日(水)「しんぶん赤旗」
介護改悪法案を可決
共産党反対 自・公と民主が賛成
衆院本会議
介護保険改悪法案は十日、衆院本会議で自民、公明、民主の賛成多数で可決され、参院に送られました。日本共産党、社民党は反対しました。本会議での討論もなく、起立採決でした。十一日から参院の審議が行われます。
同改悪案は、介護給付費の伸びを抑えるために、高齢者への介護サービスを制限し、利用者負担を増やす内容になっています。
在宅サービスでは「予防重視」を名目にしてサービスを制限していくもの。軽度者(「要支援」「要介護1」)の人を対象にした「新予防給付」を導入し、筋力トレーニングなどの新しいメニューを提供しつつ、従来の家事サービスの利用を減らしていく方針です。
施設サービスでは、入所者の居住費や食費を保険給付から外して全額自己負担とします。
民主党は、委員会審議では、改悪案の問題点を追及していましたが、「新予防給付」を三年後に見直すというだけの「修正」で賛成に回りました。本会議では、一人の退出もなく一斉に賛成の起立をしました。
また自公民共同提案で、「被保険者・受給者の範囲拡大」として保険料を二十代から徴収する検討条項を付則に盛り込みました。厚生労働省は二〇〇六年度中に拡大の方向で結論をまとめ、〇九年度から実施に移したい考えです。