2005年6月5日(日)「しんぶん赤旗」
自民、民主の議員連盟
都議会で靖国神社まがいの
侵略戦争正当化の展示
日本共産党の志位和夫委員長は四日、代々木公園での演説で、東京都政と都議会に、日本の侵略戦争が「正しかった」という靖国神社の歴史観を信じ込み、憲法・民主主義を否定する逆流がはびこっていると指摘。自民、民主両党の都議が、都議会の議事堂で靖国神社まがいの「戦争展」まで行っていることを告発し、厳しく批判しました。
志位氏が指摘した「戦争展」は、自民、民主の議員でつくる「世界の歴史教科書を考える議員連盟」が開いたものです。
「親子で学ぶ『近代日本の戦争』展」と題する展示は、二〇〇三年八月五日―七日まで都議会議事堂で開かれました。右派改憲団体の日本会議東京都本部や産経新聞社が後援し、展示内容も「新しい歴史教科書をつくる会」愛知県支部が監修したものです。
展示内容をまとめたパンフレットでは自民党の古賀俊昭都議の「序文」を掲載。「本戦争展を通じ、近代日本が大東亜戦争を戦わざるを得なかった世界史の背景を認識され、戦勝国が作り上げた『日本は侵略国』とする東京裁判史観からの覚醒(かくせい)の契機となれば望外の幸である」と、その狙いを述べています。
展示は、太平洋戦争を、「大東亜戦争」という戦前の政府・軍部と同じ呼称で呼び、「白人からアジアの植民地を解放することを目的とした」と描いています。
志位委員長は、こうした勢力が、学校現場に「日の丸・君が代」を強制し、子どもたちと教職員の内心の自由を侵害する先頭に立っていると指摘。「首都・東京を、歴史逆行、憲法破壊、民主主義じゅうりんの“発信地”にしていいのか」と問いかけ、こうした動きに正面から立ちはだかり、真実と理性に立った論陣を張ってきた唯一の政党である日本共産党の役割を強調し、「この党を伸ばして、平和と民主主義が輝く東京をつくろう」と呼びかけました。