2005年6月11日(土)「しんぶん赤旗」
鎌倉9条の会
発足記念講演会に1400人
井上・三木・内橋氏が訴え
神奈川県鎌倉市で、憲法の改悪に反対し、戦争と戦力の保持を禁止した第九条を守ろうと「鎌倉・九条の会」の発足記念講演会が十日夜、鎌倉芸術館で開かれました。会場いっぱいの千四百人を超す人たちが参加し、笑いや熱心にメモをとる姿など、熱い共感に包まれました。
会は、作家の井上ひさし氏と、経済評論家の内橋克人氏、医師の、なだいなだ氏がよびかけ人となり、賛同者は二千人を超えています。講演会をめぐっては、鎌倉市が後援を取り消すという事態もありましたが、会は、幅広い市民に参加を呼びかけ、講演会は大きく成功しました。
呼びかけ人の井上氏、三木睦子氏、内橋氏が話し、なだ氏がメッセージを寄せました。
三木氏は「日本が長い間、中国でたたかい、人殺しや略奪をしたことを考えると、もう絶対に戦争はしません、軍隊は持ちませんと誓って、許していただかなければなりません。そのためには憲法九条を守っていかなければなりません」と切々と訴えました。
内橋氏は「日本国憲法を守ろうという人々を現実的でないと非難する人々は、日本国憲法の世界に先がけた先駆性を知っているのか」と問い、「現実は変わるし、変えることができる」と強調しました。
井上氏は後援を取り消した市長の姿勢を批判。イラク戦争で米軍の活動を民間会社が請け負い、副大統領が最高責任者の会社があることを紹介し、「そこになぜ協力して大事な憲法を変えようとするのかというのが最大の義憤です」と訴えました。